TechCrunch Japanese アーカイブ » OpenID の一般利用拡大を図る「Clickpass」OpenID とは、ドメインをまたがってシングルサインオンを可能にする、ウェブ上のパスポートと言える技術です。日本でも Yahoo や livedoor、はてな、mixi が OpenID の発行に対応/将来的に対応を表明しています。そんな OpenID ですが、便利な反面問題もあります:

  • OpenID を発行するサイトは増えているが、OpenID を受け入れるサイトはまだまだ少ない
  • フィッシングのリスクがある
  • 既存アカウントとの統合ができない/対応が不便

Clickpass はこれらの問題を一気に解決するというサービス。

OpenID を初めて使う際には Clickpass の方から、ログインしようとしているサービス に既にアカウントを持ってるか尋ねてくるので持ってる人はその情報を渡すと、 Clickpass がその情報を認証先サイトにパスしてアカウント同士をひとつに繋げてくれ る。自分の ClickPass の OpenID にサイトを追加していくと、Clickpass サイト上で 一覧で確認できる。Clickpass のサイト固有の OpenID 用 URL も渡されるので、これ を使って複数 ID が管理できるし、ID は全て ClickPass 上でひとつに繋がっている。 また、Clickpass でプロフィール情報を記入しておきたい人はしておくと、新たなサイ ト加入ごとに個人情報が自動入力される。Clickpass ではプライバシーコントロールも 徹底しており、サイトと共有したい情報は自分で選べる。

新規登録時は Clickpass の OpenID アカウントを使って AX なり Sreg で個人情報を渡してくれるので、手軽に登録が可能。既存アカウントなら、毎回パスワードを入力しなくても良い。Yahoo のログインシール的なものも、画像で可能とのことで、フィッシング対策もできている。言い換えれば、ウェブ上のキーチェーンサービスということでしょうか。

はじめから個人情報のアグリゲートとディストリビューションが目的のサービスだとユーザーが認識できるのであれば、個人情報のやりとりも法的な問題にならないだろうし、なかなかよいアイディアかも。後は提携サイトが増えることと、ユーザーが自分の認証情報を Clickpass に預けることにためらわなければうまくいきそう。