Plaxoの John McCrea 氏が2009 年のソーシャルウェブを予言しています。

それによると・・・

Facebook が最低でも 1 つ(OpenID か OAuth が有力)の Open Stack をサポートする #

Facebook はアプリケーションプラットフォームとして OpenSocial 勢を大きく引き離し 成長を続けています。現在のところ OpenID も OAuth も Portable Contacts も一切無視 した、独自仕様で展開していますが、オープンな規格を取り込むことなどいつでもできる こと。状況次第でこのカードを切ってくる可能性は十分あり得ます。

Google、Yahoo、Microsoft がそれぞれのウェブメールサービスで Portable Contacts をサポートする #

OpenSocial の RESTful People API と完全に一致したことで、Portable Contacts のス タンダード化はもう既定路線でしょう。他に有力なプロトコルもありませんので、 Microsoft はともかくとして、Google、Yahoo は必ず対応します。

Microsoft が少なくとも OAuth を、Portable Contacts 対応のため実装 #

Microsoft が Portable Contacts に対応するとすれば、認証方法に独自プロトコルを用 いるのは得策ではありません。なぜなら、OpenSocial が OAuth と Portable Contacts をセットで規定しているから。ディベロッパ寄りに考えれば、これも十分にあり得る選択 肢です。

Microsoft の Windows Live が OpenSocial コンテナに #

上記のいずれも、実は Microsoft は独自の代替プロトコルを持っています。ガジェット プラットフォームとしても、Windows Live Gadget があります。しかし、ウェブサービス 分野で遅れをとっている今、独自路線に固執するのは得策ではありません。OpenSocial に対応する可能性は皆無とは言い切れません。

Plaxo が伝統的メール/パスワードによるサインアップを Open Stack によって完全に駆逐できることを証明する #

これは、まあオマケですね(笑)

で、僕も考えてみました。2009 年のソーシャルウェブを大予想!

Google が SNS 化 #

以前にも書きましたが、Google は着々と SNS 化への準備を整えています。SNS 化というと語弊があるかもしれません。SNS をプ ラットフォームとして取り込む、かな。

Google FriendConnect は対応サイトを手軽に SNS 化できることが目玉のように言われて いますが、僕はもっと違う狙いがあるものと思っています。仮に Google が iGoogle を OpenSocial コンテナ化した場合、当然友達リストは Gmail のアドレス帳が筆頭になる訳 ですが、実は Google FriendConnect で接続したアカウントもその候補なのではないか、 とにらんでいます。

もしそうなった場合、複数の SNS に参加している人のアカウントはすべて Google に束 ねられることになり、他の追随を全く許さない状況になってしまうのではないでしょう か。

(実は Google の人にこのことについて聞いたことがあるのですが、そんな evil なこと しないよ〜と言ってました)

課金プラットフォーム流行 #

iPhone の App Store はディベロッパにとって革命でした。一般のディッベロッパが自分 の作ったアプリケーションを投稿するだけで、配布・課金までしてくれるプラットフォー ムはこれまでなかったからです。

これはソフトウェア開発に限った話ではありません。ビデオや音楽で似たようなことがで きるとしたら?2009 年、こういった「モノを作れる人」がお金を得るための仕組みが新 たなビジネスモデルとして盛り上がってくるのではないかと予想しています。もちろん、 ソーシャルウェブプラットフォームと紐付けられるというのは大前提です。

広告プラットフォーム戦争勃発 #

Facebook 戦略の次の展開は広告と言われています。レコメンドやターゲティングを行う プラットフォームとして、ソーシャルウェブ以上のものがあるでしょうか?Facebook Connect を活用することで、ユーザーに最適な広告を表示する準備は整っているはずで す。そして当然、MySpace や Google も同じ路線を取るだろうし、取ることができるで しょう。という訳で、広告プラットフォームもソーシャル化し、新たな競争が生まれるも のと予想します。

まとめ #

いかがでしたでしょうか?ソーシャルウェブにとって 2008 年は助走の期間、来年いよい よ勝負の年になります。欧米での今後の動きは、必ず日本にもやってくるでしょう。

ソーシャルウェブについて興味がある方はぜひ、SocialWeb Japanにご参加ください。