海外のメインプレイヤーが次々にソーシャル化していってます。今回はついに Microsoft。

Windows Live といえば、元々 Messenger のソーシャルグラフを取り込んだブログサービ スの Spacesが SNS として存在していましたが、今回 Homeが中心となり、さらに SNS ライクになりました。

Windows Live Profile #

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画面右上に友達リスト、中央には他の SNS でいうアクティビティストリームが表示され ています。アクティビティストリームは Facebook 同様完全に時系列で、サービスごとに まとめられたりはしていません。Live Messenger のムードメッセージが混じっているの が Twitter 的で面白いところでしょうか。また、指定された外部サービスのフィードも 混ざって表示されています。

URL はサブサブドメイン(?)にユーザーの裏 ID らしき文字列で表現されていますのでシ ンプル。この裏 ID は後で変更できるとスマートでいいですね。

Windows Live Home #

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一番上には Live Mail (旧 Hotmail) の最新メール。その下 に、Live Messenger で繋がっている人の更新情報がアクティビティストリームとして表 示されています。Spaces との整理はよく分かりません。

画面右には広告枠とニュース、占い。うーん地味だ。

Windows Live Photo #

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SkyDrive (MS が提供する 25GB(!) の無料ストレージ) と連携したフォトストレージサービス。ここにもアクティビティストリームがあります が、おそらく Live Photo に特化したフィードを表示してくれるのだと思います。友達の 最新フォトを確認できるだけでなく、自分の写真をアップロードしたりもできるようで す。

外部サービスの取り込み #

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TwitterFlickr などの外部サイト を取り込んで、アクティビティストリームに混ぜることができます。一番最初に思いつく 類似サービスは FriendFeed ですが、自身もソーシャルであ るという意味では、ある種 FacebookPlaxo の方が近いかもしれません。

その他新サービス #

他にもWindows Live Groupというグループコラボレーション サービスがあるようです。

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Live Messenger でのグループチャットや写真の共有に使えるようです。

技術的側面 #

Microsoft は Windows Live ID の OpenID 化を宣言していますが、その他の Open Stack については、まだ特に言及していません。OpenSocialOAuthPorableContacts に ついてです。調べてみると、Delegated Authentication という独 自プロトコルを使って、OAuth 的なことを実現しているようです。

果たしてこのまま独自路線を走るのか?Yahoo!や MySpace のように独自路線+オープンス タンダードの路線でいくのか?疑問が残るところです。

Windows Live ソーシャル化の持つ意味 #

結局 Microsoft までもが、ウェブサービスだけでなくソーシャル化にまで手を出してき ました。これはソーシャルグラフをプラットフォームに据えたサービスが今後のウェブで は当たり前になっていくことを示唆しています。ただ、ソーシャルであれば万能という訳 でもないし、すぐに何かできるという訳でもありません。それを活用できるサービスが あってこそ、初めて便利さが享受されるもの。では、Microsoft の戦略は?

実はすでに Windows Live メールはサーバー上のものと同期可能なクライアントソフトが 登場しており、SkyDrive もデスクトップとウェブでシームレスに利用できるクライアン トが出るとか出ないとか。メッセンジャーは言わずもがな。ソーシャルグラフはとっくの 昔にメッセンジャーと Hotmail で共通化しています。他にも Writer というブログ編集 ソフトが既にリリースされています。

これらは明らかに、クラウドとしてのウェブサービスと、デスクトップソフトの組み合わ せ利用を意識していると言え、そのいずれもが、SNS 的機能によってより実力を発揮する ことができるものです。

今までウェブサービスとしては地味にやってきた感のある Microsoft ですが、そう考え ると、Windows7 が出るタイミングで大バケする可能性も、否定はできません。

気になったこと #

Windows Live Gadget の使いどころを Home に用意してい ないところが気になります。Gadget の仕様はよく知りませんが、もし OpenSocial に変 わる独自 JavaScript API を用意するのだとしたら、、、!?

この辺の戦略は気になるところです。