Tender Surrender

2010年のソーシャルウェブを占う

あけましておめでとうございます。

子育てに忙しく長らくブログを更新できない日々が続いていますが、年が変わった区切りに、ひとつ書いておきます。 2009年は自分にとっても、ソーシャルウェブにとっても意義深い年でした。中でも日本国内にOpenSocialコンテナの実装が登場したことは大事件でした。来年以降も続くであろうソーシャルウェブの波が始まったのが、まさに2009年であったといっても過言ではないでしょう。それに少しでも関われたことは光栄です。

実は2009年の始めに、このブログでこんな記事を書いていました。「2009年のソーシャルウェブを占う」

John McCrea氏のブログ記事を紹介しつつ、自分なりの2009年のソーシャルウェブを予測してみたものです。

2009年の予測をレビュー

John McCrea氏も自分の予測をレビューされてましたので、僕もやってみます。

GoogleがSNS化

記事内ではFriendConnectのソーシャルグラフまで含めたiGoogleのソーシャルプラットフォーム化(OpenSocial対応)という予測をしていますね。実際には、OpenSocial対応が実現したのみで、FriendConnectの対応までは行われませんでした。

ただ、WaveやDocs、Calendar、AndroidといったGoogleの各サービスがGmailのコンタクトリストをソーシャルグラフとすることで、SNS化というよりはソーシャルウェブ化、が地味ながらも着実に進行していると言えるでしょう。Googleプロフィールも若干進化してきているため、今後どう化けるかは引き続き注目です。

課金プラットフォーム流行

iPhoneのApp Storeを例に、ディベロッパーだけでなく、あらゆるコンテンツクリエイターにとって収益を得やすくなる状況を予測しました。強いて言えばmixiアプリ、Android Marketが該当しますが、言わんとしていたことからは若干ずれている感は否めません。

広告プラットフォーム戦争勃発

広告プラットフォームがソーシャル化、という予測でした。Facebookがウェブ上の広告シェアを伸ばしてきていることに加え、GoogleのFriendConnectを利用したソーシャル広告が登場してきていることから、戦争と呼ぶにはまだ小規模ではありますが、着実に進行していると言える状況です。

2010年を占う

そんなわけで、2009年の予測は大きく外れたワケではありませんでしたが、若干先走り過ぎな感も否めない微妙な結果。懲りずに2010年も考えてみます。 ちなみによういちろうさん執筆のこちらの記事や、ベンチャー社長たちによるこちらの記事にも若干インスパイアされています。

Twitter

2010年は引き続きTwitterが話題の中心になると思います。鳩山首相はもちろん、芸能人たちが次々と、しかも自分の意志で始めていることから、何かと話題にのぼることでしょう。ただ、Twitterのみでキャズムを超えるよりも、アメーバなうをはじめとする雨後のタケノコによるシェア争いにより、ミニブログという種類のサービス全体として広まっていくものと考えます。

リアルタイムウェブ

2010年は、日本でもますますウェブのリアルタイム性は重視される傾向が強まっていくでしょう。もちろん、ケータイで2ちゃんねるを見ることができた今までもリアルタイムと言う事はできましたが、2010年のリアルタイムウェブはソーシャルであることが最大の特徴です。ソーシャルを介したリアルタイムウェブの快適さは、Twitterが十分証明してくれていますので、GREEのひとことやmixiボイスなどが、追随することになるでしょう。 タイムラインはひとりにひとつあれば十分、というところがポイントになりそうです。

アクティビティストリーム

昨年、MicrosoftやGoogle、Facebook、MySpaceの関係者が中心となりActivityStreamというオープン仕様が作成されました。すでにFacebook、MySpaceなどで実用化され、OpenSocialの新しい仕様にも取り込まれる予定です。このActivityStream仕様はAtomの拡張で、従来よりもセマンティックに記述されることから、ソーシャル性をより生かしたフォーマットになります。

このアクティビティストリームもリアルタイムウェブを構成するひとつの要素です。ミニブログのタイムラインとアクティビティストリームは相性がよいため、GREEのひとことやFacebookのように、統合する動きは今後も加速するでしょう。もちろん、リアルタイム性も重視されていきますので、PubsubHubbubなどのリアルタイムプロトコルの重要性も上がっていくと思われます。

フェデレーテッド・アイデンティティ

OpenIDやOAuthの登場により、ユーザーの人格がよりウェブ上に投影されるようになります。OpenIDはごく当たり前に利用されるようになってきましたが、今後はここにソーシャルグラフやアクティビティ、課金などのAPIが絡んでくることで、より個人とアイデンティティの繋がりが強まってきます。Facebook ConnectやFriendConnectのようなサービスが日本国内でも登場することで、その傾向は今後強まっていくと思われます。

OpenStack

従来のOpenID、OAuth、OpenSocial、XRDS-Simple、PortableContactsに加え、ActivityStreams、Salmon Protocol、PubsubHubbub、Webfingerといった新しい仕様がOpenStackとして数えられることになりそうです。これは予測というよりも予定ですが。

ソーシャルメディアマーケティング

これまでもソーシャルメディアマーケティング(SMM)という考え方はありましたが、2010年のSMMは、よりリアルタイムかつダイレクトなものになりそうです。従来のSMMはYoutubeやブログなどのUGCメディアを利用して、SNSやブログでバズを起こすという間接的な効果を狙ったものが多かったのですが、昨年辺りからTwitterやFacebook上に直接企業が入り込み、他のユーザーとやりとりをするタイプの事例が増えてきています。国内のサービスでも公式プロフィールを使った類似事例はありますが、コメントには徹底して答えないなど、一方通行なやり方が主流でした。2010年のSMMは、ブログよりもSNSやミニブログを舞台にすることで、よりソーシャルで、ユーザーと直接やりとりすることが求められるものになりそうです。この流れについていけるかどうかで、企業の柔軟性も問われそうですね。

まとめ

というわけで、昨年は日本にとってソーシャルウェブ元年とも言える年だったわけですが、2010年も引き続き、ソーシャルウェブを盛り上げていきたいと思います。 本年もよろしくお願いいたします。

SocialWeb Japanでは本稿のようなお話の勉強会をしています。ぜひご参加ください。

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