2014 年 1 月 18 日(土)、Web Music Developers JP と Google の共催で Web Music ハッカソン #2 を開催しました。

g200kg さんがデザインした Web MIDI API のゆるキャラ「みでゃっぴー」

近年のウェブ技術の発展の中で生まれたブラウザ上で利用できる各種 API:

  • Web Audio API:オーディオをシンセサイズできる API
  • Web MIDI API: MIDI を扱うことができる API
  • WebRTC: P2P でオーディオ、ビデオ、データをやりとりできる API
  • Web Speech API: 音声認識できる API

などを使って、丸一日で何か作り上げよう、という趣旨です。

前回は初回にも関わらず、素晴らしい作品がたくさん生まれました。その時の様子はこちらのブログポストからご覧頂くことができます。

ウェブはどこまで楽器と融合できるか? 〜 Web Music ハッカソンを開催しました

今回も AMEI(一般社団法人 音楽電子事業協会)の協力でヤマハコルグローランドクリムゾンテクノロジー 各社から楽器を持ち寄って頂き、NTT コミュニケーションズ からも WebRTC の環境を用意して頂きました。

オープニングで披露されたローランドの渡邊さんのデモがこの分野のポテンシャルをよく表しています。ぜひご覧ください。

蓋を開けてみると、参加者数は前回を超える 30+ 名に加え、各メーカーからの見学者や取材(月刊 I/O)の方も多数集まり、会場である Google オフィス Hanabi は熱気に包まれました。

デモ #

お昼前から始まったハッカソンは午後 4 時半で開発を終え、その後デモタイムに移りました。今回も発表されただけで 20 を超える素晴らしい作品が生まれました。デモの様子は動画で配信しましたので、他の写真なども含めこちらからアーカイブをご覧頂くことができます

とはいえこの動画、全部で約 2 時間 45 分あります。さすがに長過ぎますし、すべての作品を紹介するわけにはいかないので、個人的に印象に残った作品をいくつか (これでもかなり絞ってます) ピックアップして紹介していきます。(画像は動画のデモ開始位置にリンクしています)

@mohayonao さんの作られた CoffeeCollider のソースコードをリアルタイム演奏する楽器。作品はこちら by CCKB 制作委員会チーム

ヤマハの新音源 NSX1 を載せた eVY1 を使った初音ミクボイスの作品。オチが秀逸。作品はこちら (要 eVY1) by ひとりになっちゃったチーム

Twitter のアカウントで認証して 2 秒間の挨拶が残せるというサービス My-hi.net。マウスオーバーで他の人の声を聞くことができます。 by aklaswad

缶を MIDI 楽器にしてしまった作品。 by こだま

今回のハッカソンでお披露目された g200kg こと gaito さんがデザインされた Web MIDI API のマスコットキャラクター「みでゃっぴー」の 3D モデルを WebGL 上で MIDI コントローラーで制御するというデモ。 by g200kg

今回一番派手だったデモがこちら。Leap Motion で制御するミラーボールや MIDI コントローラーと音楽に合わせて変化するビジュアライザを組み合わせた作品。 by 光の魔術師集団 X チーム

準優勝の作品。Leap Motion を使い、ジェスチャーで鳴らす楽器や音の大きさを調整するアプリです。アウトプットは Ableton Push のパッドを光らせることでビジュアライズ。動きが結構サマになってます。 by mtomasz

優勝作品はこちら。Google Spreadsheet をシーケンサーにして音楽を鳴らしてしまう Chrome Extension。表計算ソフトの参照機能を使うことでコードを表現できるところなどに注目。 by hirono

まとめ #

今回実は半数くらいの方が二度目の参加でした。それだけ前回が楽しかったのだと思います。僕は残念ながら懇親会に参加できなかったのですが、おそらく今回もみなさん存分に楽しまれたのだと思います。

このハッカソンは今後も継続的にやって、徐々により音楽的な作品が作れる環境を整えられたらいいな、なんて話をしています。

次回以降の開催については、メーリングリストGoogle+ のコミュニティ にご参加頂ければ、前回・今回のイベントを中心となって企画してくれた Ryoya Kawai さんが、この分野の最新情報も含めて提供してくれることと思います。

みなさんの参加をお待ちしています。